上昇気流で小屋裏の排熱を促進します。 |
- 直射日光の影響を受けやすい小屋裏の温度は上昇し、やがては外気温を越えてしまいます。熱くなった空気は小屋裏の一番高いところから出ていこうとします。その時、充分に換気がされないと、小屋裏はまるでサウナのような状態になってしまいます。
- エアサイクル層は煙突効果で給排気をスムーズに行い、小屋裏の温度を外気温とほぼ同じ程度に保ちます。
床下空間の涼気を利用して、壁内温度を抑える。
- 外気をそのままで壁体内に取り入れると、やがて屋内が外気温と同じか、それ以上になってしまいます。そこでエアサイクル工法では、家の中で最も温度が低いとされる床下空間へ給気し、その床下の涼気を壁から小屋裏へつなげるにより、内部空間の温度上昇を抑えます。
温度差で空気を動かす。 |
- 昼間、温められた室内側の空気は、夜になって外気温が下がると、内外の温度差によって排気され、夜の冷気と入れ替わっていきます。通常、その日の最低気温になる明け方まで続きます。
気温が下がると相対湿度は高くなる。
- 夜になって無風状態になり、気温が多少下がっても蒸し暑く感じるのは、空気中に含まれる水蒸気の量は同じでも相対湿度が高くなるからです。
- 夏の朝、屋外の植物の葉っぱが露でびっしょり濡れているのを見たことがあるでしょう。それは空気中の水蒸気が飽和状態になって起きた結露現象です。昔から「夜露はからだに悪い」と言われてきました。
- 同じことが床下などで起こることがあり、「夏型結露」と呼ばれています。エアサイクル工法では、“大きな気積”と“開放的な床下空間”を形成させることで、この「夏型結露」も防ぐことができます。
冷気を遮り、日だまりの温かさを取り込む。 |
- 冬晴れの昼間、日差しを直接受ける南側の部屋では太陽熱で空気や壁面、床面が温められ、「日だまりの暖かさ」になります。温められた空気は温度差によって、天井裏や小屋裏を通じてその他の空間へ移動します。
急激な温度低下を和らげる。 |
- 日が落ちると外気温は急激に下降します。エアサイクル工法では、昼間の日ざしによって得た熱を壁や天井の石膏ボードや基礎コンクリートなどの蓄熱体に少しずつ加熱して、室内の温度が急激に低下するのを防ぎます。日射の少ない日には暖房機器などの生活熱や地熱がエネルギー源になります。
- 気温が低下すると相対湿度は高くなりますが、温度変化がゆるやかであれば、木材の調湿作用が充分に働き、結露現象は起きにくくなります。